特集

かぜの神さま〜カイゲン【スタイル編】

○かぜの神さま

『ハクッション!かぜひいてまんねん!』関西人なら誰もが愛嬌のある緑色の風神さまを一度は目にしたことがあるであろう。今回のロンコジャーナルの特集では“かぜに改源”でおなじみの株式会社カイゲンの大阪事務所のチーフマネージャーである市森所長にお話を伺った。

株式会社カイゲンは大正13年に神戸で創立され、今では大阪に本社、東京は支店があり、他にも全国に10ヵ所の営業所を持つ医薬品販売の老舗中の老舗である。

今回覗った大阪営業所は、市内からの車でのアクセスも良く、それでいて京都や神戸にも行きやすいという摂津市に位置し、在庫管理や配送において、近畿エリアを広くカバーする。

市森所長は席に着くなりこんな質問をしてきた。「カイゲンと言えば何を思い浮かべますか?」

これは関西人の私にとっては下調べするまでも無く解りきっている答えだ。「“かぜの神さま”でお馴染みの昔ながらのかぜ薬じゃないんですか?」当たり前のように答えると、次いで「では、その昔ながらの“改源”はわが社の何%ほどの売り上げを担っていると思いますか?」かぜ薬の他にもドラッグストアの店頭では、“のど飴”や“ドリンク剤”なども見かけるカイゲンだが、やはりあれだけ昔からTVCMもやっているかぜ薬がかなりの比率を占めていているだろうと思った私は、「65%?いや、それ以上ですか?」と、ちょっと控え目に答えた。

○しかし、市森所長の答えは『約8%です。』と私の想像をはるかに下回った。

株式会社カイゲンはかぜ薬などの“一般用医薬品&健康食品”を担う【大衆薬部門】だけでなく、バリウム等の“医療用医薬品”や、内視鏡消毒装置などの“医療機器・その他”を担う【医家向部門】と、通信販売などでも展開をしている【食品事業部門】の三部門に大きく別けられる。

あれだけTVCMで流れている“かぜ薬”なのだから、それが会社の大半を担っているのだろうという考えは、どうも素人考えらしい。「みなさんそう思っていると思います。」と市森所長も苦笑いを見せて、こう続けた「弊社トップ商品はレントゲン用のバリウムです。医専部門が全体の7割弱以上を占めていて本当は主力なのですが、メディアに対してはOTC部門(英語の「オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ(Over The Counter Drug)」の略で、医師の処方せんがなくても、薬局等で購入できる一般用医薬品のこと)の商品である“かぜの神さま改源”で売っています。その方がインパクトもあって記憶に残るでしょ?」確かに。風神雷神を見てもカイゲンを思い出してしまうほどだ。

「ですが、実はこのキャラクターは“関東ウケ”が良くないんです…」。確かに、名セリフは「かぁ〜ぜ引いてまんねん!」と、バリバリの関西弁。関西人の私にしてみれば、昔からのなじみのフレーズも、やはり関東人には認知度が低いらしい。「本社が大阪なので、仕方が無いのかもしれませんが、OTC部門の5割以上が近畿二府四県に集中しています。これからは東京での売り上げにも力を入れていかなければいけないので、段々とかぜの神さまの露出度を減らしています。」そう言われてみると、確かに最近のカイゲンのCMは女性が太極拳で踊っている。

市森所長は以前OTC部門の営業職を経験されており、東京に営業に行ったときに「鬼のカイゲンでしょ?そんなものいらないよ。」と、言われた経験があるらしい。順風満帆に成長している企業と言えども、悩み事は色々あることを再認識した。

○心配はいりません

「おかげさまで医科向けでは全国で認知されております。11ヶ所ある営業所のうちOTC部門は3ヶ所だけで、他は全て医科向けなんですよ。」
こちらが『カイゲン=かぜの神さま』と思いすぎていたのがそもそも問題なのだが、全体の7割弱ほどを占める医専部門も、健康食品部門も順調に伸びているそうだ。

「実は“風邪”はひいてしまってからでは遅いのです」最後に驚くべき発言が飛び出した。
「誤解しないでください、“風邪”というものは一度熱が上がりだすと、何を飲もうがどうしようが、上がりきるまではどうにもならないものです。カイゲンの薬や葛根湯も『風邪のひきはじめ』に効くものなのです。」
「少し調子がおかしいな。寒気がするな。と思ったらすぐに飲んでください。すぐに状態が緩和されます。風邪はひいてしまってからでは治りが遅いのです。」 「薬には色々な作用があるので、同様に副作用もあります。その点カイゲンの医薬品は漢方がベースで、体に優しい成分が主成分となっており、少し調子が悪くなった時にいつでも遠慮なく服用していただけます。」昔からの服用され続けている理由は、この辺にあるのだろうか。 しっかりと営業トークで話を締めていただいた。

一通り取材を終えて、帰り支度をしていると、最後に市森所長がこう言った。

「でも、本当は病気にならないのが一番いいことですね。」

かぜの神さまは本当に心優しい人でした。

※次回は『かぜの神さま〜カイゲン【物流編】』をお送りします。